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今,話題の“新ジャンル”「マーダーミステリー」を見逃すな! 「人狼」「脱出ゲーム」に続く,アナログゲームの新潮流を徹底解説
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印刷2019/10/19 10:00

インタビュー

今,話題の“新ジャンル”「マーダーミステリー」を見逃すな! 「人狼」「脱出ゲーム」に続く,アナログゲームの新潮流を徹底解説

 今,「マーダーミステリー」が熱い。

 マーダーミステリーとは,その名のとおり殺人事件を題材とした推理ゲームであり,今,アナログゲームの世界で大変な盛り上がりを見せている“新ジャンル”である。そのプレイフィールはいわゆる「脱出ゲーム」のようでもあり,あるいは「人狼ゲーム」のようでもあり,さらにはテーブルトークRPGのようでもあり……なんとも説明が難しいのが実情だ。

 本稿は,そんな“知る人ぞ知る”マーダーミステリーの魅力を紹介し,さらにファンを増やしてしまおう,という記事である。その発祥から現況までを詳しく紹介しているので,一読いただければいっぱしのマーダーミステリー通になれるはず。また幸いにも国内で気軽にプレイできる環境が整いつつある状況でもあるので,興味を持った人はこの記事をガイドに,友人を誘ってぜひ初プレイに臨んでみてほしい。

日本におけるマーダーミステリーの火付け役となったタイトル「王府百年」。中国産のタイトルだが,現地においても入門用の定番と知られる傑作中の傑作であるという
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マーダーミステリーとは何か


 冒頭でも述べたとおり,マーダーミステリーは,殺人事件をテーマとした体験型のエンターテイメント――いわゆる推理ゲームである。推理ゲームと呼ばれるジャンルは,デジタル・アナログを問わずこれまでにも数多く存在しているが,マーダーミステリーはプレイヤーごとに異なった台本が与えられるところが,これまでの推理ゲームとは大きく異なる点だろう。あくまで推理小説の登場人物の一人として,ほかのプレイヤー(7〜10人程度)と協力して事件の真相に迫っていくわけである。
 
 とはいえ登場人物の一人である以上,当然ながら自らも容疑者の一人であり,かつ配役次第では,実際に犯人となる可能性も存在する。仮に自分自身が犯人であった場合は,ほかのプレイヤーにその真実を悟られないようにしなくてはならない。犯人ではないプレイヤー達も真実(メインミッション)をめぐって対立する一方で,台本に示された“個人的な目的”(サブミッション)においても,ときに反目し合うことになる。
 
 プレイヤーによって勝利条件が異なるあたりは人狼ゲームに似た部分もあり,配役によって“個人的な目的”が最初に提示されるところは,ハンドアウトが重視される近年のテーブルトークRPG的でもあり,皆で協力して謎を解き明かすところは,脱出ゲーム的でもある。こうした都合上,一度プレイしてしまうと同じシナリオを遊ぶことはできないが,そのデメリットを上回る没入感で参加者を次々と魅了し,現在話題を呼んでいるのである。

マーダーミステリーの歴史を辿る


 マーダーミステリーの発祥を遡ると,実は相当に古い歴史を持ったゲームでもある。もともとは,ディナーパーティーの合間などに催される余興の一種として,主に欧米圏でプレイされてきたが,どちらかというと演劇の要素が強かったようだ。こうしたタイプのマーダーミステリーは,マーダーロールプレイングやミステリーナイトとも呼ばれ,今日もプレイされている。

 そうした旧来のマーダーミステリーが近年中国で大流行し,人狼ゲームやテーブルトークRPGなどと結びついた結果,よりゲーム的な側面が強化され,新世代のマーダーミステリーが生まれた。ヒントがカード化され,さらにチップなどの小道具を使ったボードゲーム的な手法で再整理が行われた新世代のマーダーミステリーは,中国では(従来のものを閉鎖型と呼ぶのに対し)「開放(オープン)型」と呼ばれている。
 昨今日本に紹介されているのは,この開放型マーダーミステリーで,ムーブメントはさらに加速しつつある。

中国では現在,多くのマーダーミステリー専門店が存在し,またシナリオもカタログができるほど流通している。もちろんファンの数も桁違いだ
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■マーダーミステリーの遊び方


 ここから実際のプレイの流れを見ていこう。なお,マーダーミステリーはシナリオ次第でルールすら異なるため,ここで紹介するのはその一例に過ぎない。それでも多くに共通することを中心に説明するので,理解の参考にしていただければ幸いだ。

 ゲームがスタートし,まず最初に行われるのが配役の決定だ。これはシナリオによって選択式だったりランダムだったりする。ただ,ランダムであっても配役との相性(性別やプレイ経験の有無など)によって,司会進行役のゲームマスター(以下,GM)が調整する場合もあるようだ。
 続いて,決定した配役に合わせた台本がGMより手渡され,それを読み込む時間が15〜20分程度与えられる。2〜6ページほどの台本には,それぞれの登場人物の性格やほかの登場人物との関係,事件発覚時までの行動が書かれており,それらを把握することになる。台本には行動の目的や勝利条件なども記載されているので,このフェイズはとくに重要だ。

台本はいつでも参照できるので,すべて覚え込む必要はない。とはいえ,直接他人に見せたり,台本を見ながら読み上げてはいけない。自分の言葉で話すことを心がけよう
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 台本の確認が終わったら,いよいよゲーム開始となる。
 できることは全員で「話し合う」ことと,手元にあるチップを使用した「捜査」,そして特定のプレイヤーとの「密談」だが,何はともあれ証拠を集めなくては始まらない。通常,「捜査」は机の上に伏せた状態で置かれた複数の山から,各プレイヤーがカードを引くことで行われる。これらのカードの山は,例えば発見された遺体や犯行現場,そのほか探索可能な場所などを概念的に示したもので,これを引くことで手がかりを集めていくわけだ。

 ここで重要になるのが,プレイヤーの手元に用意された数枚のチップの存在だ。カードをめくるためには,このチップを支払わなくてはならず,つまり1人のプレイヤーは保持するチップの枚数分しか情報(やアイテム)を取得できない。ただ,こうして取得された情報は,もちろん秘匿しても構わないのだが,まあ普通は公開するはずだ。なにせプレイヤーは,全員が事件の解決を(少なくとも表面上は)望んでいるのだから。

 ……といった流れで情報を分析していき,制限時間がきたところで答え合わせとなる。犯人を言い当てることができたか,個人の目標を達成できたかの確認――ここは挙手制だったり投票制だったりとさまざまだ――が行われ,各プレイヤーごとの得点が決まる。その後,エンディングとしてGMからその後の物語が語られてゲームは終了。最後に,残された謎の解説や感想戦が行われる,というのがプレイの大まかな流れとなる(ちなみに,この感想戦は非常に盛り上がる)。

Moaideas Game Designの「約束の場所へ」(税込5500円) は,今現在,国内で唯一パッケージ販売が行われているマーダーミステリーだ。同ジャンルでは珍しいGMなしで楽しめるタイトルで,コンポーネントとしては台本のほか,チップやカードなどが含まれている
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 ポイントは,ゲームの進行が「ほぼリアルタイム」なことと,「密談」が可能なところだろうか。
 ボードゲームなどのように手番の概念があるわけではないので,会話をするにせよチップを使ってカードを引くにせよ,リアルタイム進行で基本的には早い者勝ち。ゲームは休憩時間を挟んで前半戦,後半戦に分けられるが,その間はずっと頭や手を動かし続けることになり,2〜3時間ほどのプレイ時間はあっという間に過ぎていく。なお後半戦も手順そのものは前半と違いはないが,チップや証拠カードの追加など,タイムリリースの情報が提供されることもあるようだ。
 「密談」は特定のプレイヤーと内緒話をしてもよい,というシステム。同時に3人までなどの制限は設けられるものの,それ以外は自由に行える。例えば,公にできない質問を個人的に聞いてみたり,手にした情報を全員に公開するまえに,同じ秘密を共有する同士で相談したり,何か抱えていそうな人物に交渉を持ちかけてみたり。……もちろん,ほかのプレイヤーに怪しまれるというリスクは伴うことにはなるが。

 犯人はもちろん嘘をつくが,ほかの登場人物にだって守りたい秘密がある。そのために密談をし,情報を公開すべきかどうか思い悩む。その結果としてメインミッションであるはずの謎解きはなかなかストレートに進まず……そこに発生するジレンマ――もどかしさや葛藤が,マーダーミステリーの魅力を形作っている。


マーダーミステリーはどこで遊べる?


 マーダーミステリーを遊べる場所はまだ多くはないが,ボードゲームカフェなどを中心にいくつかの店舗では,定期的にプレイヤーの募集が行われている。

 まず日本のマーダーミステリーの発信地とでも言うべき存在が,東中野の「ディアシュピール」だ。この春から中国の人気タイトル「王府百年」をスタートさせた同店では,同じく中国発の2タイトル――「純白の悪意」「業火館殺人事件」を展開。さらに10月からは,同店オリジナルの「六花が空を覆うとき」も遊べるようになった。ただ,マーダーミステリー開始から半年近くが経った今でも連日大盛況のようで,予約はなかなか取りづらい状況だ。
 また東京・西新宿には,「JELLY JELLY CAFE」によるマーダーミステリー専門店「Rabbithole」が8月末にオープン。同店舗によるオリジナルシナリオ「双子島神楽歌(ハルカゲカグラウタ)」「ヤノハのフタリ」が遊べる。

 各種ゲームカフェ,ゲームスペースなど,マーダーミステリーが遊べる店舗は増えつつあり,すでに関東圏だけでも10店舗を超える勢いではあるが,その先駆けという意味で,この2店舗は欠かせない。それぞれの店舗の代表者に話を聞いてみた。


■マーダーミステリーの仕掛け人「ディアシュピール」


ディアシュピール代表 川口正志氏
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 ディアシュピールがマーダーミステリーを導入したきっかけは,2019年3月頃に台湾のMoaideas Game Designから届いたアプローチだったという。代表の川口正志氏によれば,同社のゲームデザイナーであるAfong Lee氏から,「5月のゲームマーケット2019春で,マーダーミステリー『約束の場所へ』のパッケージ版を販売する予定だが,日本ではマーダーミステリーというジャンルそのものが知られていない。ついては,プロモーションの協力をしてほしい」という旨の打診があったのだ。

 最初は懐疑的だったという川口氏だが,その後実際に遊んでみて認識を変える。「ぜひ,やりましょう」となって,3月下旬からディアシュピールで「王府百年」のイベント開催をスタートさせた。最初は宣伝の方法に悩んだそうだが,脱出ゲームのファン層を中心に声をかけた結果,口コミであっという間に広まることに。「王府百年」だけでも,すでに100回以上プレイされる盛況ぶりだそうだ。
 「約束の場所へ」のようなパッケージ販売形式ではなく,なぜイベント形式を選んだのだろう。

川口氏:ミステリーとしての満足度を高めるためには,熟練したGMのサポートがどうしても必要になるんです。

 マーダーミステリーは1つ1つが独立した推理小説のようなもので,事件の謎と犯人は固定だが,多数の登場人物の思惑が入り乱れることで生まれるドラマは千差万別となる。なんとか犯人を突き止めることはできても,すべての謎を解き明かし完全な解決に至ったチームは,100回以上プレイされた「王府百年」でも1桁でしかないそうだ。
 各登場人物の勝利条件をフラグに,エンディングも複数用意されており,ゲームを終えても事件の全容が把握できないこともある。そこでGMが種明かしを行うことで,はじめてスッキリした気持ちで家路につくことができる。つまりマーダーミステリーにおけるGMは,単なるゲームの進行役ではなく,ゲーム体験の質を保証してくれる存在でもあるわけだ。

ディアシュピールでは,このほか海外産タイトルの公演を行うにあたって,徹底したカルチャライズも行っているという。「王府百年」の場合,清朝時代が舞台なので,日本人向けには歴史解説なども必要とのこと。そのほか,言い回しや内容にも微調整を加えている
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 ディアシュピールでは,今後マーダーミステリーのさらなる普及のために,ボードゲームカフェやゲームスペース各店舗に向けた,新作シナリオのライセンス販売を予定しているという。その最初の作品となる「業火館殺人事件」では,日本語化されたコンポーネントの提供に加えて,ディアシュピールで培われた運営ノウハウなども含めたサポートを行っていくとのことのこと。
 マーダーミステリーが遊べるスペースは今のところ都市部に集中しがちではあるが,このライセンス販売によって,遊べる店舗はますます広がりそうである。地方でも最寄りの店舗で遊べるようになるかもしれないので,期待しておこう。


人狼ゲームが苦手でも楽しめる?


 マーダーミステリーが人気を獲得していく過程において,人狼ゲームの認知度の高さが追い風となったのは確かだが,“そもそも人狼ゲームが苦手”という人も少なくない。そういう人にとって,マーダーミステリーは果たして楽しめるものなのだろうか。

川口氏:僕自身,実は人狼はそれほど得意ではありませんでした。定番戦術があるので,それを理解していないとゲームにならないですし,かといって黙っていたら怪しまれて吊るされてしまう。途中退場になったら,暇になってしまうのも困りものです。

 正体隠匿ゲームの代名詞であり,かつ非対称対戦型のアナログゲームである人狼ゲームは,定番戦術が明確に存在するため,その理解度によって得手不得手が生じやすい。

川口氏:マーダーミステリーも,配役によっては嘘をつく必要があるので,どうしても合わない人はいると思います。しかし人狼のような駆け引きのみならず,物語へ没入する楽しみのもあるので,体験としてはかなり違いがあります。一度挑戦してみる価値はあるんじゃないでしょうか。

 マーダーミステリーの場合,犯人探しが第一ではあるものの,キャラクターごとに物語があり,会話に積極的でなくても脱落することはない。台本があるので感情移入もしやすく,同じシナリオを二度は遊べないため,「定石」が固まることもないそうだ。人狼ゲームが苦手という人も,一度挑戦してみてはいかがだろうか。

ライセンス販売について,とくに平日日中の集客に苦労しているボードゲームカフェはぜひ検討してほしいと語る川口氏。なおマーダーミステリー先進国である中国では,近隣の店舗でタイトルが被らないよう,映画のように配給先をコントロールしている例もあるとか
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「ディアシュピール」公式サイト



■国内初のマーダーミステリー専門店「Rabbithole」


「Rabbithole」共同プロデューサーの酒井氏と白坂氏。店名は「不思議の国のアリス」からの引用だが,直接的にはARG(Augmented Reality Game / 代替現実ゲーム)における“ゲーム世界の開始”を意味する用語に由来する
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 ディアシュピールを追いかけるように,国内初のマーダーミステリー専門店「Rabbithole」をオープンしたのが,同店の共同プロデューサーである酒井りゅうのすけ氏白坂 翔氏だ。両氏はボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」の経営にも携わっており,また古くは株式会社人狼を設立し,人狼ブームを牽引した人物でもある。

 8月31日にオープンした「RABBITHOLE」は,マーダーミステリーゲームに最適化されたプレイスペースとなっていて,最大12人が一度にゲームに興じられるという。さらに部屋の隅に設置された3つの扉は,開けても壁があるだけでどこにもつながっていないが,これはマーダーミステリーに欠かせない「密談」を行うときに,仕切りとして使われる。内装と相まって,なかなか良い雰囲気である。

 酒井氏と白坂氏がマーダーミステリーに取り組むようになったきっかけは,マーダーミステリーの本場・上海で,その熱気を体験したことだったそうだ。

白坂氏:上海での盛り上がりをみて,人狼ゲームのときと同じ匂いを感じましたね。

 すでに,「JELLY JELLY CAFE」チェーンを展開している彼らが,あえて専門店である「Rabbithole」の開店を目指した理由は,マーダーミステリーの魅力である濃厚な没入感を最大限活かしつつ,1回だけの体験を大事にしたかったからだという。

酒井氏:場所だけなら,JELLY JELLY CAFEがありましたが,あそこはコンセプトとして,あえて見通しがよくなるように作っていたので,ネタバレ厳禁のマーダーミステリーには向かないんです。それなら,専門のスペースを作ってしまおうと考えました。

 現在,「Rabbithole」ではオリジナルタイトル「双子島神楽歌(ハルカゲカグラウタ)」「ヤノハのフタリ」が体験できるほか,ゲームファンには「かまいたちの夜」で知られるミステリー作家・我孫子武丸氏による新作も準備中とのこと。
 さらに2019年11月には,渋谷に「Rabbithole」の2号店もオープンするそうで(関連記事),こちらではマンガトリガーで連載中の漫画「アイとアイザワ」とコラボしたシナリオがプレイできるようになるという。いずれも今後が楽しみだ。
 
続々と遊べるシナリオが増えているマーダーミステリー。おそらく次回のゲームマーケット2019秋には,多くの国産マーダーミステリーが,商業/同人を問わず登場するものと思われる。件のグループSNEもその一つで,秋口ぎぐる氏によるオリジナル作品2作のリリースを予定している
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マーダーミステリーゲーム専門店「Rabbithole」




 今回の記事をとおして,筆者はいくつかの公演に実際に参加させてもらったが,いずれも非常にスリリングな体験であった。約3時間ほどのプレイ時間が,非常に濃密な体験で,あっという間に感じられた。
 「王府百年」はマーダーミステリーの代名詞だけに,さすがの傑作であったし,こけら落とし公演に参加した「双子島神楽歌」は,GMによるネタばらし後の感想戦も含め,非常に盛り上がった。いずれも記憶を消して,もう一度遊びたいくらいである。

 なお,今回取材したディアシュピールとRabbitholeはどちらも,参加には予約が必須となる。体験してみたい人は,それぞれの公式サイトでスケジュールをチェックしておこう。またこれ以外にも,マーダーミステリーを遊べる場所は,日々その数を増やしつつあるので,行きつけのお店があるなら,お店の人ににリクエストしてみてもいいかもしれない。

 一つの場と時間を共有する体験・エンターテイメントとして,マーダーミステリーは癖になる。この記事を読んだ読者も,ぜひ機会を見つけて挑戦してみてほしい。

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