生放送の最初のテーマは,「聖剣伝説」シリーズの30年の歩みについて。石井氏は,自身が直接携わっていたのは最初の15年間だったとし,「濃密な時間だった。常にチャレンジしていたので大変だったイメージ」と,当時を振り返った。
その中でも,シリーズ1作めの「聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜」に関しては,「『FINAL FANTASY I』の頃から作りたかったアクションRPG。ストーリーからモンスターのデザインまで,自分で作るということを実現できた」とし,そのテーマを「相手に対する思いやりや愛というものがゲームを通して伝わるかというチャレンジをした」と説明した。またそのほかのシリーズタイトルについても,「それぞれ異なるスタッフと一緒に新しいチャレンジをしながら作ったので,同じシリーズであっても別タイトルという印象が強い」のだという。
続いてのテーマは,「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」(PC/PS4/Switch)だ。本作は「聖剣伝説3」のリメイク版で,2020年4月にリリースされたが,7月15日にスマホ版(iOS/Android)が配信されることが発表された。プロデューサーを務める田付信一氏によると,スマホ版は「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」の企画当初より予定されていたが,最初の構想よりもボリュームが大きくなってしまったため,1年かけて移植していたそうだ。
4つめのテーマは,先日HDリマスター版(PC/PS4/Switch)がリリースされたばかりの「聖剣伝説 Legend of Mana」だ。小山田氏によると「数多いファンの皆さんが抱いている美化されたイメージにどう応えるべきか」ということに配慮してリマスター化を進めたという。石井氏も「当時自分がイメージしていた絵本の世界に近い」と評していた。
そのほか,ゲームバランスはPlayStation用ソフト「聖剣伝説 Legend of Mana」の北米版をベースにしていること,グローバル展開にあたり一部キャラクターのデザインが変更されたことなども紹介された。
井上信行氏や下村陽子氏,亀岡慎一氏,大谷正樹氏,門井 元氏,藤田宜敬氏,?井 浩氏,松井聡彦氏らオリジナル版「聖剣伝説 Legend of Mana」に関わったクリエイターのコメントなども紹介
続いて,アニメ「聖剣伝説 Legend of Mana ‐The Teardrop Crystal‐」が発表された。プロデュースはワーナー ブラザース ジャパン,アニメーションの制作はグラフィニカおよび横浜アニメーションラボが手がける。詳細は順次明らかになっていくとのことで,今回はグローバルでの展開を予定していることが明かされた。
小山田氏によると,ワーナー ブラザース ジャパンのプロデューサーが熱心な「聖剣伝説 Legend of Mana」のファンで,その熱意を買ってアニメ化が決定したという。同時にアニメ版に見合うよう,オリジナル版ゲームのHDリマスター化が決まったそうだ。
また石井氏は,最初に話を聞いたときは不安だったそうだが,実際に見てみたらオリジナル版への愛が感じられたこと,アニメが入り口になって新しいファン層が生まれることの期待などから,アリだと考えるようになったと話していた。
「Summer Game Fest 2024」で7月19日の発売が発表されたカプコンの新作「祇:Path of the Goddess」は,どのようなゲームなのか。現地ロサンゼルスのイベント会場で,プロデューサーの平林良章氏とディレクターの川田脩壱氏にインタビューを行い,アクションとストラテジーの融合というチャレンジについて聞いた。